ごあいさつ

京都・福知山市にある明智光秀が作った城下町の風情を色濃く残す通り。
菱屋は、この通りに建つ築80年程の古民家をリノベーションすることで誕生しました。

菱屋を経営する私はこの通りで育ちました。しかし残念なことに、この風情ある通りにも近年では空家が増えつつあります。
賑わいが失われていくこの町に対して私たちは何ができるのか。

私たちは、地域の素材や職人のもつ技術、そして、地域文化を活かした宿を作ることに思い至りました。
遠方から来られたお客様の宿泊先がビジネスホテルしかない事もその理由のひとつです。

以前は頻繁に起きていた由良川の氾濫。昔の家にはそれに備えた屋根裏部屋が設えてありました。この屋根裏部屋へ避難するため設けられた吹き抜けの意匠はそのままに、受付と階段ホール、4つの客室と小さな飲食店舗を作りました。そして、福知山の奥にあった蔵を解体し、広い庭を作りました。

それぞれの客室は、丹波漆や福知山の藍、綾部の手漉き和紙、丹後檜、丹波石などの様々な地域の素材を使い、地域の職人たちと作り上げました。

新しい宿を作ることで、ひとつの空き家が生きた施設となります。
福知山へ訪れたお客様が街に滞在する時間が増えることで、地域の職人や作家の仕事が生まれます。
宿に泊まることで、使われている素材や作品を通して丹波や丹後を深く知ってもらうことができます。

この循環が生まれ続くことにより地域が活性化し、新たな人やものを呼び込むきっかけになればと私たちは考えています。


菱屋主人

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